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神保町「いもや」
とても有名なのでご存知の方も多いかと思う。
「いもや」は神保町やその周辺に数店舗を構える庶民の味方である。店舗によって異なるメニューをそれぞれ出している。驚くべきはその値段である。天丼は味噌汁つきで500円、天ぷら定食は600円、とんかつ定食は700円。特に天丼・天ぷらに関しては他の追随を許さないコストパフォーマンスなのだ。最近は神保町が主要舞台の映画「珈琲時光」にも登場した。 はじめて「いもや」を訪れるならまずは天丼をお勧めしたい。神保町交差点から白山通りを北上した左側にあるのが天丼「いもや」である。引き戸を開けると店員さんが黙々と天ぷらを揚げる姿が目に入るであろう。きれいに磨かれた白木のカウンターに座る。周りに座っているお客はほとんどが周辺の会社員で、何度も通っている方ばかりである。昼どきはほぼ常時満席。しかし回転は速いので5分もすれば席につけるだろう。 「天丼」とひとこと言えばあとは数分待つばかりである。目の前で天ぷらが揚げられる。ぱらぱらと揚がっていく音が心地よい。いよいよという頃にごはんが、おひつから盛られる。具が乗り、濃い目のたれがかけられると、待ちに待った丼がやってくる。大きな海老天に、イカ天、キス天、海苔天、野菜天。おいしいものは後回しにする性質だが、揚がるまでをずっと見てきたのだ、もう待てない。さっそく海老からほおばる。熱い。ほふほふ。あー旨い。噛み切ると旨さが口いっぱいに広がる。イカもおいしい。キスも海苔も旨い。野菜も。つまりどんぶり全部がおいしいのである。これで500円。ささっと食べ終わると食器をカウンター上にまとめ、お代を払ってさっと店を出る。満足が身体全体に広がる。いもやならではの幸せである。
by dubro
| 2005-01-17 23:59
| 食事
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